職場や宿泊先に出入国管理公務員が訪ねてきたり、路上で突然呼び止められて質問されたりすれば、誰でも慌ててしまいます。現場で公務員ができること、外国人と雇用主が守るべき義務、そして公務員自身が守らなければならない手続きを前もって知っておけば、落ち着いて対応できます。出入国管理法の動向調査の規定には調査期間が特に定められていないので、特定の時期だけの話だと考えないほうがよいでしょう。
要点
- 出入国管理公務員と指定された関係機関の公務員は、外国人、雇用主、事業所の代表者、外国人を宿泊させた人を訪問して質問し、資料の提出を求めることができます。
- 法律違反を疑うに足りる相当な理由があれば、外国人に停止を求めて質問できます。
- 17歳以上の外国人は旅券や外国人登録証を携帯し、求められたら提示しなければなりません。公務員も権限を示す証票を提示しなければなりません。
- 現場で緊急保護された場合、48時間以内に保護命令書が発給されなければならず、そうでなければ直ちに解放されなければなりません。
1. 誰が、誰を訪ねて質問できるのか
出入国管理法第81条は、出入国管理公務員と大統領令で定める関係機関所属の公務員が、外国人が適法に滞在しているか、強制退去事由に当たるかを調査するため、次の人を訪問して質問したり、必要な資料の提出を求めたりできると定めています。
- 外国人
- 外国人を雇用した人
- 外国人の所属団体または外国人が勤務する事業所の代表者
- 外国人を宿泊させた人
関係機関の公務員は、施行令で雇用労働部・中小ベンチャー企業部・警察庁・海洋警察庁・国家情報院所属の公務員のうち各機関の長が指定した人などと定められています。彼らが調査した内容は管轄の出入国・外国人官署に通報されます。そのため、出入国職員ではない公務員が一緒に現場に来ることもあります。
2. 路上で呼び止められる場合 — 停止の要求と質問
出入国管理公務員は、挙動や周囲の事情から合理的に判断して、この法律に違反したと疑うに足りる相当な理由がある外国人に対し、停止を求めて質問することができます。要件は「合理的な判断」と「相当な理由」です。
また、公務員は質問や資料の提出を求めるとき、その権限を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければなりません。証票の提示は法律が公務員に課した義務ですから、相手が誰かはっきりしないときは、落ち着いて証票を見せるよう求めてください。
3. 旅券・外国人登録証を見せるよう求められたら
17歳以上の外国人は、旅券・外国人登録証・モバイル外国人登録証などを常に携帯し、出入国管理公務員や権限のある公務員が職務に関して提示を求めたときは提示しなければなりません。携帯または提示の義務に違反すると、2026年10月時点で出入国管理法第98条により100万ウォン以下の罰金の対象となります。
登録証をなくした場合や家に置いてきた場合の扱いと再発給の方法は、外国人登録証の携帯・紛失ガイドをご覧ください。
4. 事業所・宿泊先では — 雇用主の義務と検査
- 質問や資料提出の要求は、正当な理由なく拒むことができません。訪問質問や資料の提出を求められた雇用主・事業所の代表者・宿泊業者などが、帳簿や資料の提出要求を拒否したり忌避したりすると、過料の対象になります。
- 住居や物の検査は同意が前提です。出入国管理法は、容疑者の調査に必要な場合、容疑者の同意を得てその住居や物を検査し、または書類や物の提出を求めることができると定めています。この場合も公務員は証票を提示しなければなりません。
- 雇用関係の書類を整理しておきましょう。外国人を雇用している事業主は、労働契約書や在留資格・勤務先に関する書類をすぐに出せるようにしておくとよいでしょう。在留資格のない人を雇用した場合の処罰は不法雇用事業主の処罰ガイドにあります。
5. 現場で摘発されたら — 緊急保護と48時間
強制退去事由に当たると疑うに足りる相当な理由があり、逃亡したか逃亡のおそれがある緊急の場合で、保護命令書の発給を受ける余裕がないとき、公務員はその理由を告げて緊急に保護することができます。このときは次の手続きが守られなければなりません。
- 直ちに緊急保護書を作成して本人に示します。そこには緊急保護の事由、保護場所、保護時間が記載されます。
- 48時間以内に保護命令書の発給を受けて示さなければならず、発給を受けられなければ直ちに保護を解除しなければなりません。
- 保護した後は、韓国内の家族などに3日以内に保護の日時・場所・理由を書面で知らせます。
その後の保護期間、保護に対する審査請求、強制退去命令への異議申立ては出入国保護の異議ガイドに、後日出頭要求書を受けて調査を受けるときの権利は出頭要求・供述ガイドにまとめています。
6. 現場ではこう対応しましょう
- まず証票を確認します。所属と名前をメモしておきましょう。
- 旅券や外国人登録証を提示します。普段から常に携帯することが法律上の義務です。
- 知っている事実だけを落ち着いて話します。確かでない日付や内容を推測で答えないほうがよいでしょう。
- 保護される場合は、緊急保護書や保護命令書の事由・場所・時間を確認します。
- 家族や会社に連絡先を伝えておきます。3日以内の通知を受ける人をあらかじめ決めておくと役に立ちます。
7. 行政士事務所がお手伝いできること
在留状態の点検、外国人雇用に関する書類の整理、経緯を説明する疎明書の作成、保護の一時解除や異議申立ての書類準備、外国語書類の翻訳をお手伝いします。刑事弁護と訴訟代理は行政士の業務範囲外のため、お受けしていません。
現場で受け取った書類があれば、日付と内容をまず整理してからご相談ください。在留資格と在留期間はHiKoreaで確認できます。
