郵便やメッセージで出入国・外国人官署から出頭要求書が届くと、誰でも緊張します。「何か悪いことをしたのか」「行ったらすぐ拘束されるのか」といった心配が先に立ちますよね。しかし、出頭要求と調査には法律で定められた手続きがあり、その中で外国人に保障されている権利もあります。この記事では、出入国管理法第47条から第50条までを中心に、調査段階で知っておきたい内容を整理しました。
要点
- 出入国管理公務員は、第46条第1項各号(強制退去事由)に当たると疑われる外国人、すなわち容疑者を調査できます(第47条)。
- 調査に必要なときは、容疑者や参考人の出頭を要求して尋問でき、出頭要求書には趣旨・日時・場所が書かれます(第48条、第49条、施行令第58条)。
- 供述は調書に記され、読み聞かせるか閲覧させたうえで誤記の有無を尋ねなければなりません。追加・削除・変更を求められます(第48条第3項・第4項)。
- 国語が通じなければ通訳人が通訳します(第48条第6項)。
- 容疑者尋問調書は刑事訴訟法上の被疑者尋問調書とみなされるため(第102条第4項)、内容を慎重に確認する必要があります。
1. 出頭要求はどのように行われますか?
出入国管理公務員は、調査に必要なときは、容疑者の出頭を要求して尋問できます(第48条第1項)。参考人にも出頭を求めて供述を聴くことができ、その供述は容疑者と同じ方法で扱われます(第49条)。
施行令第58条第1項は、出入国管理公務員が出頭を要求するとき、出頭要求の趣旨、出頭の日時と場所などを書いた出頭要求書を発行するよう定めています。緊急の場合は口頭で要求することもできます(同条第2項)。出頭要求は、事前に庁長・事務所長・出張所長または保護所長の承認を得るのが原則です(施行規則第55条)。出頭要求書が届いたら、誰が、どんな趣旨で、いつ、どこに来るよう求めているのかをまず確認してください。
2. 調査はどんな順序で進みますか?
第48条は尋問の手続きを具体的に定めています。
- 尋問するときは、別の出入国管理公務員を立ち会わせなければなりません(第2項)。
- 容疑者の供述は調書に記載しなければなりません(第3項)。
- 調書は容疑者に読み聞かせるか閲覧させ、誤記の有無を尋ねなければならず、容疑者が追加・削除・変更を求めればその供述を記載します(第4項)。
- 調書には間印のうえ署名または記名押印をさせ、できない、または拒否するときはその事実を記載します(第5項)。
- 国語が通じない人の供述は通訳人に通訳させなければならず、聴覚・言語障害者には文字で尋ねたり供述させたりできます(第6項)。
- 供述の中に国語でない文字や記号があれば翻訳させなければなりません(第7項)。
また、調査に必要なとき、住居や物の検査、書類・物の提出要求は、容疑者の同意を得て行います(第50条)。同意なしに自由に検査できるわけではありません。
3. なぜ調書が重要なのですか?
出入国事犯に対する調査には第47条から第50条までが準用され、このとき容疑者尋問調書は「刑事訴訟法」第244条による被疑者尋問調書とみなされます(第102条第4項)。つまり、この調書は後の通告処分、告発、強制退去審査などの判断の基礎資料になりえます。署名する前に、次の点を必ず確認してください。
- 日付、場所、回数、金額などの事実関係が自分の話と同じか
- 自分が言っていないことが書かれていないか、抜けている内容がないか
- 理解できなかった表現をそのまま認める文がないか
直すところがあれば、追加・削除・変更を求められることを覚えておきましょう(第48条第4項)。
4. 現場の取り締まりや訪問調査とはどう違いますか?
出入国管理公務員は、外国人が適法に滞在しているかを調べるため、外国人、雇用した人、外国人が勤務する事業所の代表者、宿泊させた人などを訪ねて質問したり資料の提出を求めたりできます(第81条第1項)。挙動や周囲の事情を合理的に判断し、法違反を疑うに足りる相当な理由がある場合は、停止を求めて質問することもできます(同条第3項)。
質問や資料提出の要求を受けた人は、正当な理由なく拒否してはならず(第81条第4項)、帳簿や資料の提出要求を拒否または忌避すると、100万ウォン以下の過料の対象です(2026年10月時点、第100条第2項第3号)。現場での質問と、出頭要求書による調査は段階が異なるため、どちらの段階かを区別して対応してください。
5. 出頭前に準備しておくとよいこと
- **出頭要求書の内容を確認します。**出頭の日時・場所、担当部署、要求の趣旨を書き留めてください。
- **事実関係を整理します。**入国日、在留資格と期間、勤務先と勤務期間、引っ越しの日付などの年表を作ってみましょう。
- **証拠をそろえます。**旅券、外国人登録証、契約書、給与明細、賃貸借契約書など、事実を裏づける書類を用意します。
- **通訳が必要かを決めます。**韓国語が得意でなければ、通訳が必要だと前もって伝えておきましょう。
- **わからないことはわからないと、わかることは正確に話します。**記憶が不確かな部分を推測で断定しないほうがよいです。
- **調書は最後まで読みます。**署名は確認してからにしてください。
6. 調査の後はどうなりますか?
調査の結果、犯罪の確証があれば、官署の長は罰金に相当する犯則金の納付を通告できます(第102条第1項)。通告書を受け取ったら15日以内に納め(第105条第1項)、納めた後は同じ事件で再び処罰されません(第106条)。犯情が禁錮以上の刑に当たると認められれば、ただちに告発されます(第102条第3項)。調査の結果、強制退去事由があると認められれば、別途、強制退去の手続きに進むこともあります。通告書を受け取ったときの対応は出入国の犯則金通知への対応ガイドに整理しています。
7. 行政士にお任せいただけること
出頭要求書の内容確認、事実関係と証拠の整理、違反の経緯を説明する疎明書・意見書・反省文の作成と提出代行、外国語書類の翻訳をお手伝いします。反省文の書き方は事犯審査の反省文・嘆願書の書き方にもあります。捜査機関による刑事の調査や裁判での弁護は行政士の業務範囲外のため、お受けしていません。
出頭要求書が届いたら、まず記載された日程を確認し、必要な書類と説明する内容を前もって整理しておきましょう。
