友人や親戚から「在留期間が切れて行くところがない」と連絡が来たら、泊めてあげるべきか悩みますよね。先に結論を言うと、韓国の出入国管理法の罰則規定には、在留期間を過ぎた人に寝る場所を貸すことだけをそのまま処罰する条文は見当たりません。ただ、相手が不法に入国した人であれば、隠したり逃がしたりする行為は禁じられていますし、仕事を紹介したり、就労を斡旋する目的で人を手元に置いたりすれば別に処罰されます。つまり「泊めただけ」の一言では答えが出ず、目的と、相手がどんな人だったかが分かれ目になります。
要点
- 出入国管理法の罰則規定には、在留期間を過ぎた人をただ泊める行為そのものを処罰する条文はありません。ただし、不法に入国した外国人を隠したり逃がしたりする行為は禁じられています。
- 就労資格のない人の仕事を斡旋・勧誘すると処罰されます。業として行わなければ500万ウォン以下の罰金、業として行えば3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金です(2026年10月時点、第97条第1号・第94条第10号)。
- 法律に「家族は除く」という文言はありません。刑法には親族・同居の家族に関する特例が別にありますが、適用は事案ごとの判断です。
- 出入国事犯は犯則金の通告処分を受けることがありますが、重い事案では通告なしに告発されることもあります。
1. ただ泊めただけならどうなりますか
ここが最も誤解されやすい点です。「不法滞在」という言葉はよく使われますが、法律が処罰の対象にしているのは、期間を過ぎて滞在した外国人本人の行為です。罰則規定には、雇用したり雇用を斡旋したりする人、不法入国者を隠したり逃がしたりする人、パスポートや外国人登録証を取り上げる人といった類型はありますが、在留期間が切れた人に部屋を貸した人そのものを処罰するという条文はありません。
だからといって安心はできません。同居中に仕事を紹介した、お金をもらって匿った、実は相手が不法入国者だった、となると話が変わります。これは法令だけを読んだ範囲での結論で、実際の捜査での見方は事案ごとに違い得ます。
2. 不法入国者を匿う・逃がす場合
出入国管理法は、誰であれ不法に入国した外国人を韓国国内で隠したり逃がしたりすること、そのために交通手段を提供すること、これらを斡旋することを禁じています。ここでいう「不法に入国した外国人」とは、入国審査を受けずに入ってきた人のように、入国自体が不法だった場合を指します。ビザで正規に入国して期間だけ過ぎた人とは分けて読む必要があります。
刑の重さは次のとおりです(2026年10月時点、第94条第4号・第93条の3第3号・第93条の2第2項第3号)。
| 行為 | 法定刑 |
|---|---|
| 不法入国者を隠す・逃がす(一般) | 3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金 |
| 集団で隠す・逃がす(営利目的なし) | 5年以下の懲役または5,000万ウォン以下の罰金 |
| 集団で隠す・逃がす、かつ営利目的 | 7年以下の懲役または7,000万ウォン以下の罰金 |
未遂や予備・陰謀も本罪に準じて処罰され、そそのかした人や手助けした人も正犯に準じて処罰されます。
処罰だけで終わりません。結婚移民者が本国の家族を呼ぶ招請の審査では、招請人がこの条文、あるいは就労資格のない外国人の雇用・斡旋に関する条文に違反した場合、一定期間招請が制限されます(期間は案内に具体的には書かれていません)。人口減少地域の小規模事業者向け雇用特例でも、同じ違反で犯則金や罰金を受けた場合、500万ウォン以上なら納付日から3年、500万ウォン未満なら1年が過ぎるまで雇用主要件を満たしません(2026年10月時点、法務部の滞在案内マニュアル)。
3. 仕事を紹介・斡旋する場合
「仕事はないかと聞かれて、知り合いの社長を紹介しただけなのに」という相談は意外に多いです。法律は、就労できる在留資格のない人の雇用を斡旋したり勧誘したりすることを禁じています。業として行っていなければ罰金は500万ウォン以下、業として行えば3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金です(2026年10月時点、第97条第1号・第94条第10号)。
もう一つあります。就労資格のない人の雇用を斡旋する目的でその人を自分の支配下に置く行為も、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金の対象です。要件に「雇用を斡旋する目的」が入っているので、単に泊めることとは条文上区別されます。寝食を提供しながら仕事も世話する形になると、こちらを見られやすくなります(2026年10月時点、第94条第11号)。
雇用主側の処罰は不法雇用の雇用主処罰ガイドで別に扱っています。
4. 部屋や宿を探してあげる場合
仕事ではなく、部屋だけ探してあげたらどうでしょうか。罰則規定の中には、在留資格のない人の住まいを斡旋することを処罰する条文はありませんでした。法律が斡旋を禁じているのは、雇用と、不法入国者の隠匿・逃避です。ただし、住まいを足がかりに仕事につなげたのであれば、先ほどの仕事の斡旋の問題になり得ます。宿泊業者が外国人の資料を受け取って提出する義務については、宿泊外国人のパスポート資料提供ガイドで続けてご覧ください。
5. 家族なら大目に見てもらえますか
出入国管理法の罰則規定には、親族や同居の家族についての例外がありません。家族だから処罰を免れるという文言も、罰則規定にはありません。
刑法は事情が違います。罰金以上の刑に当たる罪を犯した人を隠したり逃がしたりすると3年以下の懲役または500万ウォン以下の罰金ですが、同じ条文に、親族または同居の家族が本人のために行った場合は処罰しないという特例があります(2026年10月時点、刑法第151条)。在留期間の超過にも罰金刑があるため、この条文が問題になる余地はあります。ただ、どこまでが家族なのか、この事件に実際に適用されるのかは、捜査機関と裁判所が事案ごとに判断します。家族だから大丈夫と決めつけるのは危険です。
6. 犯則金の通告処分で終わりますか
出入国事犯は、調査で犯罪の確証を得ると、罰金に相当する犯則金を納めるよう書面で通告されることがあります。施行規則に違反類型別の基準額があり、年齢・環境・動機・負担能力などを考慮して、2分の1の範囲で減額または加算されます。
- 仕事の斡旋・勧誘(業ではない場合):1人100万ウォン、2〜4人200万ウォン、5〜9人300万ウォン、10人以上500万ウォン(2026年10月時点、別表7)
- 仕事の斡旋・勧誘を業として行った場合:1人で1,000万ウォンから(2026年10月時点、別表7)
- 就労斡旋の目的で自分の支配下に置いた場合:1人で1,000万ウォンから(2026年10月時点、別表7)
- 不法入国者の蔵匿・逃避(集団・営利でない場合):初回の違反で1,000万ウォンから(2026年10月時点、別表7)
通告書を受け取った日から15日以内に納める必要があり、納めなければ告発されます。納めれば、同じ事件で再び処罰されることはありません。逆に、犯罪の情状が禁錮以上の刑に当たると認められれば、通告なしに直ちに告発でき、出入国事犯の事件は官署長の告発がなければ起訴できません。刑法の条文が問題になる部分は、この通告処分制度とは別の手続です。通告書への対応は犯則金通告書の対応ガイドが参考になります。
7. こうした連絡を受けたら順番に
- 自分が実際にしたことを分けて書き出します。泊めた、食事を出した、仕事を紹介した、お金を受け取った、で当たる条文が変わります。
- 相手の入国の経緯を確認します。正規に入国して期間を過ぎたのか、入国自体が不法だったのかで、適用される条文が分かれます。
- 仕事の斡旋や金銭の受け取りはやめます。すでにあった場合は、日付と相手、金銭のやり取りの記録を整理しておきます。
- 出頭要求や通告書を受けたら、期限を最初に確認します。通告書は受け取った日から15日が目安です。
8. 行政士にお任せいただけること
サンシャイン行政士事務所(선샤인행정사사무소)は、出入国に関する申請書類の作成と提出代行、経緯を説明する疎明書・意見書の作成、証拠資料の整理と翻訳をお手伝いします。捜査や刑事裁判での弁護・代理は行政士の業務範囲外のため、お受けしていません。
ご相談は平日 09:30~17:30 に受け付けています。電話 02-309-3107、メール [email protected] までご連絡ください。
