外国人の出入国法令違反でよく問題になるのが資格外活動です。留学生(D-2)が許可された時間を超えて働く、E-9 ビザ保持者が許可を受けていない事業場に移る、観光ビザ(C-3)で入国して働く — これらはすべて該当します。
この記事では、資格外活動の摘発後に強制退去(強制送還)が検討される手続きと、準備できる対応を整理します。
1. 資格外活動の定義
「出入国管理法」第20条:「在留資格に該当する活動とあわせて、他の在留資格に該当する活動を行おうとする外国人は、あらかじめ法務部長官の許可を受けなければならない。」
つまり、自分のビザ資格に明記された活動以外の仕事をすれば資格外活動違反です。
よくある資格外活動の例
- D-2(留学):許可を受けないアルバイトや許可範囲を超えるアルバイト、卒業後のアルバイト(資格変更前)
- D-4(語学研修):許可を受けないアルバイト
- E-7(特定活動):別の職務への転職(変更申請なし)
- E-9(非専門就業):事業場の無断離脱または変更
- C-3(短期訪問):あらゆる形態の就労(違法)
- F-1(訪問同居):営利活動(資格外)
- F-3(同伴):営利活動(資格外)
F-2、F-5、F-6、F-4 は就労の範囲が広い資格です — ただし資格ごとに制限がある場合があるため確認が必要です。
2. 摘発時の処分手続き
第1段階:摘発
- 通報または取締り(警察、出入国、労働部の合同)
- 事業場の検査で発見
- 誰でも通報が可能(元同僚、競合他社など)
第2段階:刑事処罰または行政処分
刑事処罰:
- 外国人:3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金(出入国管理法第94条第8号 就労資格のない就労、第12号 資格外活動)
- 雇用主:3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金(第94条第9号)— 事業主の処罰の詳細
行政処分(別途):
- 違反者は強制退去の対象となり得ます(出入国管理法第46条第1項第8号)
- 出国命令や強制退去などの処分は、違反の回数や経緯により個別に判断されます
第3段階:事犯審査
- 刑事処罰の終了後に事犯審査の通知
- 事案ごとに結論は異なる
3. ビザ種類別の資格外活動 違反事例
D-2 留学生のアルバイト時間超過
許容時間: 資格外活動許可で認められる時間は、学期中・休暇中や韓国語能力などの条件により異なります。現在の基準は法務部(ハイコリア)の案内で確認してください。
よく摘発されるパターン:
- 2か所でアルバイト(合算すると超過)
- 事業主が申告していない(四大保険の未加入)
処分: 違反の回数や経緯により、通告処分(反則金の通知)、在留許可の取消・変更、出国命令などが検討されることがあります。
E-9 非専門就業の事業場離脱
原則: E-9 は一つの事業場に雇用されるビザです。転職には雇用許可制の手続きが必要です。
よく摘発されるパターン:
- 賃金の高い別の工場へ転職
- 事業主の虐待により離脱(この場合は保護が可能)
- 事業場の倒産により他所で就労
処分: 強制退去や入国禁止が検討されることがあります。処分は個別の事件によって異なります。
注意: E-9 の事業場離脱後、必要な手続きを取らないままでいると、在留資格の問題に発展することがあります。
C-3 観光ビザでの就労
観光ビザで入国した後、飲食店、工場、家事手伝いなどで働いていて摘発される事例です。
処分: 就労資格のない就労として処罰の対象となり(出入国管理法第94条第8号)、強制退去や入国禁止が検討されることがあります。
4. 事犯審査での情状酌量資料
有利に考慮され得る要素
- 自主申告(摘発前の自首)
- 雇用主による強要または詐欺の立証(偽装就労、賃金未払いなど)
- 本国送還時の困難(政治的迫害、家族の扶養義務)
- 韓国の家族(配偶者、子ども)
- 初回の違反 + 短期間
- 納税内訳(所得税の自主申告)
不利に考慮され得る要素
- 累積した違反(複数回の摘発)
- 逃走の試み
- 虚偽の陳述
- 資格外活動 + 刑事事件の併発
- 雇用主と共謀した偽装就労
5. 自主申告について
資格外活動が摘発される前の自主申告は、処分の検討で考慮される事情の一つです。
自主申告の手順
- 外国人総合支援コールセンター(1345) または最寄りの出入国・外国人庁を訪問
- 事実を認め、違反の経緯を陳述
- 資格変更または自主出国を申請
- 処分:個別の事情により判断されます
自主申告が難しい場合
- 韓国に家族がいて出国できない場合
- 本国に戻ると危険な場合(政治的迫害、家族の安全など)
→ この場合は、行政書士と事前に状況を整理したうえで自主申告を検討してください。
6. 実例
事例A:D-2 留学生が週50時間のアルバイト → 強制退去
- ベトナム籍22歳女性、D-2 ビザ
- 飲食店 + コンビニの2か所で週50時間のアルバイト
- 通報により摘発
- 刑事:罰金200万ウォン
- 事犯審査の資料が不十分で、回答にも一貫性がなかった
- 結果:強制退去 + 3年の入国禁止
事例B:D-2 留学生が週35時間のアルバイト → 資格維持
- 同じ国籍、同じビザ、ほぼ同じ違反
- 事犯審査の提出資料:
- 自主申告
- 家族扶養の事実(本国の両親に収入がなく、本人が学費 + 本国への送金を負担)
- 学校の GPA 3.8/4.5
- 韓国語 TOPIK 5級
- 卒業後の E-7 就職の意思 + 面接合格通知
- 結果:警告 + 資格維持(資格変更時に再検討する条件付き)
7. 雇用主にも影響
資格外活動の違反時には、外国人本人だけでなく雇用主も処罰されます。
雇用主の処罰
- 3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金(出入国管理法第94条第9号)、犯則金の基準額は雇用人数・違反期間により300万〜3000万ウォン(施行規則別表8)
- 法人・個人事業主も罰金(両罰規定、第99条の3)
- 外国人労働者の雇用制限(3年間、外国人労働者の雇用等に関する法律第20条第1項)
- その他、関係法令による不利益があり得る
外国人と雇用主の協力対応
- 雇用主の陳述書:「外国人に責任はなく、本人は認識していなかった」→ 外国人に有利
- 雇用主の協力:賃金の精算、四大保険の加入 → 情状酌量
- 雇用主の逃走:外国人に不利な事情となることがある
8. サンシャイン行政書士事務所の資格外活動 対応
5段階パッケージ
- 初回相談(当日)
- 自主申告のシミュレーション
- 事犯審査の資料準備
- 事犯審査への出席同行(当日)
- 資格変更または新規ビザの申請(30日以内)
資格変更の選択肢
- D-2 → E-7(専門職就労)
- D-2 → D-10(求職活動)
- E-9 → 変更は困難(出国後に再申請)
- C-3 → 資格変更は認められにくい
9. 今すぐ行動してください
資格外活動は早めの対応が大切です。 摘発前の自主申告か摘発後の対応かは、処分の検討で考慮される事情の一つです。
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