留学生が時間制就業許可なしにアルバイトをしたり、勤務先変更の許可なしに新しい職場で働いたり、学業と無関係な学外の研究活動に参加したりして、出入国・外国人官署の調査を受けることがあります。こうしたケースの多くは在留資格外活動の問題につながります。
この記事は、在留資格外活動が摘発されたときに可能な処分と、出入国事犯審査の段階で注意すべき点を、「出入国管理法」の条文と法務部「外国人滞留案内マニュアル」(2026年3月)に実際に書かれている内容に基づいて整理しました。
この記事は、国家法令情報センター(law.go.kr)の現行条文と法務部マニュアルに書かれた内容のみを根拠としています。 マニュアルは在留資格別の申請案内書であり、出入国事犯審査の詳細な手続きまでは扱っていません。実際の処分と手続きは事案と管轄官署の判断により異なるため、ご自身が受け取った書類と官署の案内を常に優先して確認してください。
1. 在留資格外活動とは — 第20条
「出入国管理法」第20条は、大韓民国に滞在する外国人が、その在留資格に該当する活動とあわせて他の在留資格に該当する活動を行おうとする場合、大統領令で定めるところによりあらかじめ法務部長官の在留資格外活動許可を受けなければならないと定めています。マニュアルは、この許可の根拠として同法施行令第25条と施行規則第29条(在留資格外活動の限界)を挙げています。
マニュアルに載っている代表的な例は次のとおりです。
- 留学(D-2)学生の研究活動: 学生が一般企業や団体の研究員として活動することは禁止されており、就業するには資格変更によらなければならないと案内しています。所属大学以外の外部研究所への派遣・支援勤務も厳しく禁止されると書かれています。
- 所属大学外での研究・インターン活動: 外部機関から研究費を受ける場合、学業と連携していれば時間制就業許可が、学業と無関係であれば在留資格外活動許可が必要と区分しています。
2. 摘発されたらどんな処分がありうるか
出入国管理公務員は、強制退去の事由に該当すると疑われる外国人について、その事実を調査できます(第47条)。調査の結果に応じて、代表的に三つの処分があります。
| 処分 | 根拠 | 内容 |
|---|---|---|
| 通告処分 | 第102条 | 調査の結果、犯罪の確証を得たときに、書面で罰則金の納付を通告 |
| 出国命令 | 第68条 | 自費で自主的に出国しようとする人などに、出国期限を定めて命令。通告処分後に出国措置が妥当と認められる人も対象 |
| 強制退去 | 第46条第1項、第59条第2項 | 強制退去の対象者に該当すると認められたときに強制退去命令 |
第20条に違反した人は、第46条第1項第8号に強制退去の対象者として列挙されています。ただし、列挙されていることと、実際に強制退去命令が下されることは別です。どの処分にするかは、管轄官署が事案ごとに判断します。
罰則規定も別にあります。 「出入国管理法」第94条は、各号のいずれかに該当する人を3年以下の懲役または3千万ウォン以下の罰金に処すると定め、第12号で「第20条に違反して在留資格外活動の許可を受けずに他の在留資格に該当する活動を行った人」を挙げています。
3. マニュアルに載っている類型別の処理基準
法務部マニュアルで、摘発時の処分段階が比較的具体的に書かれているのは以下の箇所です。いずれもその類型に関する基準であり、すべての事案にそのまま当てはまるわけではありません。
| 類型 | マニュアルに書かれた処理基準 |
|---|---|
| 留学(D-2)時間制就業、許可なしの就業 | 1回目の摘発で違反の程度が軽微な場合は、通告処分のうえ在留許可。建設業分野の不法就労は、例外なく出国命令(入国規制は猶予)。2回目の摘発は強制退去 |
| 留学(D-2)時間制就業、許可は受けたが条件に違反 | 1回目は厳重警告、2回目は留学期間中の時間制就業不許可、3回目は留学資格の取消し |
| 勤務先の変更・追加の許可なしに就業 | 初回の違反であれば、通告処分のうえ勤務先変更等を許可。直近2年以内の違反が2回以上、または外国人招請制限業者が雇用した場合は、原則として通告処分のうえ出国措置 |
| 地域特化型在外同胞(F-4-R)の地域制限違反 | 通告処分および在留資格の取消しがありうる |
同じような活動でも、在留資格、違反の回数、業種、雇用した業者によって結果が分かれうることが、この表から分かります。
4. 出入国事犯審査の段階で注意すべき点
通告処分や強制退去の可否を分ける調査・審査の過程は、一般に出入国事犯審査と呼ばれます。マニュアルでこの用語は、永住の欠格事由の文中に「在留許可(出入国事犯審査を含む)の決定」という表現で一度出てくるだけで、手続きの説明はありません。そのためこの記事でも、詳細な手続きや準備書類は断定しません。
実務で覚えておくべき原則は次のとおりです。
- 事実関係を正確に思い出して整理しておく。 いつから、どこで、どんな活動をしたか、許可が必要と知らなかった事情があるかなどは、調査で確認される核心事項です。
- 提出を求められた書類は、担当官署の案内に従う。 事案ごとに異なりうるため、案内が不明確な場合は提出前に官署に確認するのが安全です。
- 強制退去命令書が発給される場合は、異議申立てが可能であることが告知される。 法は、地方出入国・外国人官署の長が強制退去命令書を発給するとき、法務部長官に異議申立てができることを知らせなければならないと定めています(第59条第4項)。
- 許可そのものが取り消されることもある。 法務部長官は、第20条による在留許可等を取り消したり変更したりでき、意見聴取のために出頭を求めることができます(第89条)。
5. 通告処分を受けたら
通告書の送達を受けたら15日以内に罰則金を納付しなければならず、期間内に納付しない場合は告発されるのが原則です(第105条)。通告どおりに罰則金を納付すれば、同じ事件で再び処罰されることはありません(第106条)。通告処分を受けたときの確認事項と、納付・釈明の順序については、出入国罰則金の通知を受けたときの対応手順で詳しく説明しています。
6. 処分の履歴がその後の在留に与える影響
処分が終わった後も、履歴はその後の審査に反映されることがあります。法務部マニュアルに書かれている例は次のとおりです。
- 居住(F-2)ポイント制の減点: 出入国管理法違反の履歴が減点項目に含まれます。通告処分は納付日を基準に申請日から3年以内、出国命令・強制退去は申請日から5年以内に科された場合が基準です。
- 永住(F-5)の欠格事由: 強制退去命令を受けて出国した日から7年が経過していない場合、または出国命令を受けて出国した日から5年が経過していない場合が含まれます。また、直近3年間に500万ウォン以上の罰則金処分を受けた場合、または罰則金の合計が700万ウォン以上の場合も含まれます。
7. 実際の対応の順序
- 調査の通知や通告書など、受け取った書類の内容(根拠条文、違反内容、期限)を原文のとおり確認します。
- 現在行っている活動が在留資格外活動に該当しうる場合は、続ける前にその活動を中止し、許可が必要かどうかを官署に確認します。
- 事実関係を時系列で整理しておき、提出を求められた資料は官署の案内に従って準備します。
- 処分後の在留期間の延長、資格変更、さらに永住申請まで心配であれば、行政士事務所などの専門家とともに、これまでの在留履歴全体を点検します。
刑事手続きに移行する可能性がある案件は別個の法律手続きの領域であり、出入国出入国事犯審査・在留資格対応は行政士の領域です。
8. 今すぐご確認ください
調査の通知や通告書を受け取り、今後の在留資格への影響まで併せて確認したい場合は、サンシャイン行政士事務所が、受け取られた書類の確認から説明資料の準備まで丁寧にご案内いたします。
関連記事:
出典(公式資料):
- 出入国管理法 第20条、第46条、第47条、第59条、第68条、第89条、第94条、第102条、第105条、第106条:https://www.law.go.kr
- 法務部「外国人滞留案内マニュアル」(2026年3月)
- ハイコリア(法務部):https://www.hikorea.go.kr
